2009年11月2日月曜日

SNIA-Jのストレージ技術セミナー(新大阪)に行ってきた

10/30、SNIA-Jの主催するストレジ技術セミナーの応用編に参加しました。
 

[caption id="attachment_1548" align="alignnone" width="225" caption="写真:SNIAセミナー関連資料"]写真:SNIAセミナー関連資料[/caption]
 

SNIAさんについて詳しくは公式を参照ですが、ストレージ技術の標準化を目指して技術の普及を推進する団体さんです。
...この手の団体さんはたくさんありますが字面だけみると、「世界征服を狙う悪の組織」とかとあまり変わらんですね、信念を持って作戦展開する点など根っこは同じなのでしょうか。
 


冗談はさておき、最近ストレージ関連に関わることが増えてきており、お勉強のためにセミナーに行ってみたのですが、これが面白かった。
一つの物理デバイスからデータセンタの運用まで幅広いテーマでの講演があり、一通り聞いておいて損はない感じでした。
 
 

SNIAさん的にはセミナーに来てほしいでしょうが、ちょっとだけ内容について書いちゃおう、まあ参加は無料だし。
ちなみに講演で引用されまくったオリジナルの英語資料は公開されてるので参考リンク。
http://www.snia.org/education/tutorials/
 
 



ソリッドステートストレージ(SSS)


EMCの方よりソリッドステートストレージ(SSS)について。
 

ソリッドステートストレージ(SSS)ってなによ、SSDは知ってる。
今一般で言うとSSDだとフラッシュの単体ディスク、でもSSDが集合したりDRAMの奴もあろうので、そこらひっくるめてSSSと呼称しようという話が冒頭に。
SSDはSSSの一つだね。
 

そうかー
> ソリッドステートストレージ SSS に一致する日本語のページ 約 115 件

うーん。
 

SSDの技術解説あり、その辺は資料が詳しい。興味深かったのは内部ストライピングでIOPSを稼ぐなど。しっかりお高いSSDはマジで早い。
 

HDDとSSDでは単価が違うが、IOPSや信頼性をベースに試算すると色々用途別の利用法がはっきりする。
システム要件がIOPSベースだと、HDDを20台ストライプしないといけないところでSSDなら1台でOKだったり。
 

とにかく容量単価をって場合は弱くみえるが、消費電力と信頼性を加味して長期的にみると意外とイケる。
場所・消費電力みるとSSD偉く強い。
 
 

ちなみに講師の方が言うに『SSD2010』というやたら詳しい本があるらしい。
http://ec.nikkeibp.co.jp/item/books/184400.html
定価\15,000- 高っ。
 
 

ああ、あとSSDの容量は大分余裕があって、素子が少々ぶっ壊れたり寿命が来ても余分な領域にある代替のものに切り替わるから当面大丈夫みたいな事を言っていた。
言われてみればそうしないといけないのが判るけど、少しどうするのだろうと疑問に思っていた部分なのですっきり。
 
 


ストレージセキュリティ


日立の方よりセキュリティに関したお話。
 

セキュリティ一般論で時間切れちゃった感じ。
個人的に後半の資料がおもしろそうだったので大体知ってる話のうちに終わってしまったのが残念。
ストレージ関連でクラウドサービス内でのストレージの話では、クラウドな為にデータがいつどこに置かれてそれをどうやって特定するのかが難しくなるかもという事が印象だった。
 
 




グリーンストレージ


東芝の方よりグリーンストレージのお話。
 

今回一番のヒット、というか講師のノリがツボでした。。
 

グリーンITが流行っているが、理由が。。。今まで勘違いしていたようだ。
実はグリーンITとは、エコだとか温暖化対策だとかそんな中身のなさそうなボンクラ思想ではなく、『PC関係の消費電力多すぎ!熱出して冷却に金掛かりすぎ!データセンタの維持費たまんねーから何とかしようぜ、つーかしろ!』という実用一点主義だという事を理解することが出来た。
 

これは俄然興味がでてきたよグリーンIT。
iDC運用の悩みの種はやっぱり熱・場所・電力ということで、グリーンITを推進する企業のほとんどが投資効率のUPを狙ってのこと。環境保護は副産物だ、いいぞグリーンIT。
 

さてこの講演で覚えてくれと言われたことがいくつか。
 

その一つが『波及効果』。
サーバの電源を1W節約しました、たかが1W?いやいや、DC変換で0.5、そこに来るまでロスが1W、冷やすの結局1Wで実はiDCトータルで見たら3Wくらい減らせるのだ。
つまり、
これは聖域なき消費電力改革が必要であることを意味する』らしい。
迂闊にもこれでウケてしまった、、、その後も所々で小ネタ的になことやぶっちゃけるような談話など挟まりえらい聞きやすかったな。
 
 

で、あとはストレージの話。
冗長性が求められた結果ストレージ関連設備は肥大化の一途を辿り、消費電力・場所でみた成長率はNo.1だと。
だが容量削減テクノロジーで場所・電力・管理コストを減らしすことでデータセンタのフットプリント削減ができるだろう。
 

シンプロビジョニング、デデュプリケーションなどの技術があれば見た目の容量に比べて実容量は大分減るはず。
 

さてもう一個覚えて帰れという話は、暗号化と圧縮を同時にやりたきゃ、圧縮してから暗号化しないと容量稼げませんよという話でした。
まあごもっともで。
 
 

ストレージ仮想化


最後はNECの方よりストレージ仮想化の話。
 

主に技術より、資料も講演も詳しかったのですが、これは実際に行ったほうがいいや。
記事書くの疲れたとかではなく、何か書いてどうこうという話ではなかったなあという感じ。
 

どこで・どのように仮想化をしてどう見せるかという技術をずらずらと。
 
 
 


と、大体こんな感じでした、東京大阪で年2回ずつやってるようなので、ストレージネットワーク関連を見る人は行ってみては。
 
 


あとはSNIA-Jの資格案内がありましたね。
合格は国内十数名と聞こえました。。数十名?なのかな。。でもほんとに十数名のような気もする。。
なんか狙い目かもです。
 

対策本はこれしかないのかな、まあこれあれば十分のような。
ストレージネットワーキング技術―SNIAストレージ技術者認定プログラム準拠